かつおぶしはどういうふうに選択し、どういうふうにして削るか。まず、かつおぶしの良否の簡単な選択法をご披露しよう。よいかつおぶしは、かつおぶしとかつおぶしとをたたき合わすと、カンカンといってまるで拍子木か、ある種の石を鳴らすみたいな音がするもの。虫の入った木のように、ポトポトと音のする湿しめっぽいにおいのするものは悪いかつおぶし。
本節と亀節ならば、亀節がよい。見た目に小さくとも、刺身にして美味い大きいものがやはりかつおぶしにしても美味だ。見たところ、堂々としていても、本節は大味で、値も亀節の方が安く手に入る。
次に削り方だが、まず切れ味のよいかんなを持つこと。切れ味の悪い鉋ではかつおぶしを削ることはむずかしい。赤錆あかさびになったり刃の鈍くなったもので、ゴリゴリとごつく削っていたのでは、かつおぶしがたとえ百円のものでも、五十円の値打ちすらないものになる。